歯医者で働く、子どもを持つママ達のブログ

2023.11.20妊娠中の歯科レントゲン撮影は大丈夫?

こんにちは!

歯科医院での治療や定期検診時には歯のレントゲンを撮りますが、妊娠中はお腹の赤ちゃんにレントゲンの影響がないか不安に思われる方もいらっしゃるのではないでしょうか?

今回は、妊娠中に歯科レントゲンを撮っても大丈夫なのか?ということについてお話ししていきます。

 

●歯科レントゲン撮影の必要性

歯科においてむし歯や歯周病をはじめとする様々な疾患を診断するにあたり、レントゲンでの透過画像が欠かせません。むし歯の広がり具合や、被せ物の下のむし歯、歯周病の進行状況、歯の根の状態など、お口の中を目視するだけでは判断できないことがたくさんあるからです。したがって、安心・安全に正確な治療を受けるには、歯科レントゲン撮影が不可欠といえるでしょう。

 

●歯科レントゲン撮影での被ばく量

「放射線」や「被ばく」と聞くととても恐ろしいもののように感じますが、歯科用レントゲンやCTの被ばく量はごく僅かなので、健康被害を及ぼすようなものではありません。そもそも、私たちは日常生活においても知らず知らずのうちに放射線を受けており、日本の平均では1人あたり年間2.1mSv(ミリシーベルト)、世界平均では1人あたり年間2.4mSvといわれています。歯科レントゲン撮影での被ばく量はそれぞれ1枚あたり、お口と顎全体のレントゲン(パノラマ)で0.03mSv、歯の小さなレントゲン(デンタル)では0.01mSv、歯科用CTでの撮影は0.1mSvです。

 

●妊娠中の歯科レントゲン撮影は大丈夫?

結論からいうと、妊娠中の歯科レントゲン撮影は特に問題ありません。歯科レントゲン撮影による被ばく量は、自然被ばく量と比べてもごく僅かで、安全性は確保されているといえるでしょう。レントゲンを撮らないことによって歯科疾患の発見が遅れ、それにより症状がいずれ進行したり、最悪の場合に細菌感染などにより胎児に影響が出るリスクがあることを思えば、レントゲン撮影をすることで正確な診断・治療ができることのほうが患者様にとって有益であると考えられます。レントゲンを撮影する際は、放射線防護衣を必ず着用し、被ばく量を最低限に抑えましょう。

 

妊娠中であっても、歯科検診や歯の治療はお口の健康を守るためにとても大切です。

ご不明点やご心配な点がある場合は、ぜひ「いちば歯科医院」までお気軽にご相談ください。