デンタルフロスはいつどのタイミングで使うべき?
2024年05月20日
こんにちは、
医療法人志尊会 理事長の市場亮志です
デンタルフロスはいつ使うのがベスト?正しいタイミングと順番を徹底解説
毎日の歯磨きは、むし歯や歯周病予防の基本ですが、歯ブラシだけではお口の中のプラーク(歯垢)や食べかすを完全に除去することはできません。
特に歯と歯の間や歯周ポケットといった細かい部分は、歯ブラシが届きにくく、虫歯や歯周病の原因になりやすい場所です。そこで活躍するのが「デンタルフロス」です。しかし、デンタルフロスはただ使えばよいというわけではなく、「いつ」「どの順番で」使うかが効果を大きく左右します。今回は、デンタルフロスの正しい使い方とタイミングを詳しく解説します。
デンタルフロスとは?
デンタルフロスは、ナイロン製の細い繊維をより合わせて作られた補助清掃用具で、歯と歯の間のプラークを効率的に除去できます。形態は大きく分けて2種類あります。
ロールタイプ:自分で好きな長さを切って使えるタイプ。慣れている方や柔軟な使い方をしたい方に向いています。
ホルダータイプ:持ち手に糸が固定されており、初心者や小さなお子さまでも使いやすいタイプです。
どちらを選ぶかは個人の使いやすさで構いませんが、初めて使う方や扱いに自信がない方はホルダータイプから始めるのがおすすめです。
デンタルフロスを使うタイミングは?
理想的には、朝・昼・夜の歯磨きのタイミングで毎回使用することです。しかし、朝や昼は忙しくて時間が取れないことも多いでしょう。その場合は、就寝前の歯磨き時に使うことが最優先です。
夜間は唾液の分泌量が減るため、口内の細菌が増殖しやすくなります。その状態で歯と歯の間にプラークが残っていると、むし歯や歯周病、口臭のリスクが高まります。デンタルフロスで歯間の汚れを除去してから寝ることで、朝起きたときのネバつきや口臭も軽減され、健康な歯を維持することにつながります。
歯ブラシの前?後?どちらで使うべきか
デンタルフロスの使用順についてはよく質問されます。最近の研究では、フロスを歯ブラシの前に使う方法が推奨されています。理由は以下の通りです。
プラーク除去の効率がアップ
デンタルフロスで歯と歯の間のプラークを先に落とすことで、歯ブラシでの磨き残しが減り、お口全体のプラーク量が有意に減少することが報告されています。歯磨き粉の成分が行き渡る
フロスで汚れを取り除いた後に歯磨きを行うと、フッ素や研磨剤などの歯磨き粉の成分が歯の表面や歯間に行き渡りやすくなります。歯周病予防にも効果的
歯間の汚れを早めに取り除くことで、歯肉の炎症や出血の予防にもつながります。
「歯ブラシで磨いたあとにフロスを使う」と考える方も多いですが、効率や予防効果の観点からはフロス→歯ブラシの順番をおすすめします。
デンタルフロスを使うときのポイント
フロスは歯1本あたり約40〜50cmを目安に使うとスムーズです。
歯と歯の間に優しく挿入し、歯面に沿って上下に動かして汚れをかき出します。
力を入れすぎると歯茎を傷つけるため注意してください。
使用後はうがいをして、剥がれたプラークを口内から除去します。
毎日のデンタルフロス習慣は、むし歯や歯周病だけでなく、口臭予防や歯肉の健康維持にも直結します。最初は手間に感じるかもしれませんが、続けることでお口の中がすっきり清潔になり、歯科治療の必要性も減らすことができます。
まとめ
デンタルフロスは、歯ブラシだけでは落とせない歯間のプラークを取り除く強力な味方です。最も効果的なタイミングは夜の就寝前で、歯ブラシの前に使うのが正しい順番です。ロールタイプ・ホルダータイプのどちらでも構いませんが、自分に合った使いやすいものを選ぶことが長続きのコツです。毎日のセルフケアにデンタルフロスを取り入れて、むし歯や歯周病のリスクを減らし、健康で快適な口内環境を維持しましょう。







