歯医者で働く、子どもを持つママ達のブログ

2022.06.17マタニティママと歯医者

皆さん、こんにちは!いちば歯科医院です!

妊娠中はお口のトラブルになりやすいってご存知でしょうか?

原因としては

・つわり、体調不良により歯みがきがしづらくなる

・女性ホルモンの増加によりお口の環境が変化

等により、むし歯や歯肉炎などになりやすい状態です。

今回は妊娠中に気になる、オーラルケアの仕方や、お口のトラブルを防ぐ為の方法をご紹介させて頂きます!

 

噂として聞いたことがある方もいらっしゃるかと思いますが、「歯のカルシウムを赤ちゃんに栄養がいってしまうから、妊娠中は歯が悪くなる」や、「子どもを出産すると歯が1本抜けてしまう」等の噂がありますが、真実ではないのでご安心ください。しかし、妊娠により、身体はもちろん、口腔環境も変化し、虫歯や歯周病などにかかりやすくなることは事実なので注意しましょう!

 

妊娠中は女性ホルモンが増加に伴い、歯茎の腫れや出血がおこります。また、唾液の量や質が変化し、より口の中がネバネバしやすい状態になります。唾液の働きが低下する為、口の中の細菌が増えやすくなり、虫歯になりやすい酸性の状態になる為、注意が必要です。

 

更に

・つわりが気持ち悪くてしっかり歯磨きできない

・吐きやすくなり口の中が酸性になりやすくなる

・食生活が変化し、不規則になることで、口の中が酸性になる時間が長くなる

というのも原因になり、虫歯になりやすくなります。

 

また、女性ホルモンのエストロゲンを餌にする歯周病菌による歯周病は、歯周病菌が血管に入り胎盤や子宮に感染して、子宮を収縮させて陣痛を起こすプロスタグランジンを産生することにより、お腹の赤ちゃんに悪影響が出でます。

・低体重児や早産の確率が7倍

・流産のリスクも上がる。

ということもあります。

 

「妊婦さんが歯医者に行くタイミングは?」

 

妊娠後期はおなかが大きくなり、仰向けでの治療が難しくなります。そのため、つわりがおさまり体調がよくなる安定期(妊娠5カ月)になったら早めに受診してください。

ただし、妊娠後は治療に使える、麻酔や腫れ止めなどの種類が限られてしまいますので、妊娠前から定期健診をなるべくするようにしてください!

 

「赤ちゃんに虫歯が出来ないようにするには?」

赤ちゃんは生まれたばかりだと、口腔内に虫歯菌がいない状態です。では、どこから虫歯菌はやってくるのでしょうか?

原因はお母さんや周りの人のお口からやってきます。このことを母子感染と言います。

母子感染は、大人が口移しで食べ物を食べさせたり、同じスプーンや箸を使ったりすることで感染します。

虫歯菌が多い大人からの感染がよく見られます。

歯が生えていない時期に虫歯菌が赤ちゃんの口に入っても、感染はしません。

歯が生えてくる1歳半から2歳半頃が感染しやすいと言われています。

 

赤ちゃんが虫歯菌に感染する時期が早いと、口の中の虫歯菌の割合が上がってしまい、将来、虫歯になりやすくなります。

少しでも、虫歯菌に感染をしないように心がけるだけでも将来の虫歯になりやすくなる確率は下がるので、家族など、周りの人の口の中を清潔に保つことがとても重要です。

 

将来の赤ちゃんのためにも、口の中を綺麗に保つようにしましょう!

2022.05.25歯と栄養について

こんにちは!今回は歯と栄養についてのお話をしたいと思います。

丈夫で健康な歯を作るために栄養管理は欠かせません!
「丈夫な歯を作るためにはカルシウムを摂れば良い」と考えがちですが、実はそれだけではないのです。


お腹の中にいる頃から歯の芽が出来始めています。妊娠前からお母さんは
・カルシウム
・鉄
・ミネラル
・ビタミンA
・葉酸
など赤ちゃんの将来の歯のために必要な栄養素をしっかり蓄えておくことはとても大切になります。



・カルシウム  
歯の原料
▶︎牛乳、乳製品、大豆、大豆製品、小魚、など

・マグネシウム  
カルシウムの吸収を助ける
▶︎魚介類、海藻類、納豆、など

・ビタミンA  
歯の表面のエナメル質の成形
▶︎レバー、卵、うなぎ、緑黄色野菜など

・ビタミンC  
歯の象牙質の強化
▶︎ブロッコリー、ピーマン、じゃがいもなど

永久歯は、乳歯の下で乳幼児期に少しずつ出来始めます。その為、この時期にカルシウムが不足は永久歯を弱くする原因なので注意が必要です。

ただカルシウムを摂取するだけでなく、バランスのとれた食事の中でカルシウムを摂ることがとても大切です。

ミネラルとのバランスがカルシウムの吸収率にとても影響するので、リンを多く含む食品と加工品などを同時に摂取すると吸収が阻害されてしまいます。

体内でカルシウムの吸収率を高める為にはビタミンDが有効となり、ビタミンDはカルシウムの吸収を助けるだけでなく、骨の形成や成長を促進させる働きがあります。

ビタミンDは魚類やキノコ類に多く含まれ、これらの食品は生まれてから永久歯が生え揃う12〜15歳くらいまでで特に大切になるので日々の食事からしっかり摂取していきましょう。

そして、生えたばかりの永久歯はとても弱く虫歯になりやすいため食事の内容だけではなく食事の取り方にも注意が必要です。
・だらだら食べをしない!
・よく噛んで食べる!
・食べた後は必ず歯を磨く!
これらを子供の頃から習慣付けていく事はとても大切なのです。

また、虫歯菌を保有している大人が使ったお箸やスプーン、食器などをお子さんと一緒に使う事で唾液を介して虫歯菌が感染してしまいます。食事の際には、別々のものを用意して感染を防ぎ、口移しで食べ物を与えるのもやめましょう。虫歯菌をお子さんにうつさないようにする事も大切なので是非覚えていてくださいね。


子供の頃から虫歯にならないための正しい習慣を身につけて、健康な歯を目指しましょう。

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2022.04.26お子さんの定期検診について

こんにちは! 衛生士のながたです。

子供の歯の定期検診。どれくらいの間隔で行くのが良いのか悩ましいところですよね。
そもそも子供は定期検診必要なの?といろんな疑問が思い浮かんで来るかと思います。
今回はお子さんの歯の定期検診についてお話していこうと思います。

虫歯予防は、お家でのケアだけでは不十分なんです。
なので歯医者での定期検診が大切になってくると言えます。これは大人にもお子さんにも通じることです。
定期検診に通っていらっしゃる方こそ、お口の健康を保つことができるのです。
このようなことから、子供の頃から歯の定期検診には行っておいた方が良いと言えます。
さて、実際のところお子さんの定期検診はどのくらいの間隔で行くのがいいのでしょう?

大人の場合、定期検診には大体半年に1回の頻度で行くのが目安ですがお子さんの場合は、大体3ヶ月に1回の頻度が理想的だと言われています!
なぜこのようにお子さんの方が大人より、短い間隔で通うことが良いとされているのでしょうか?

理由として子供の歯は虫歯になりやすいということが挙げられます。乳歯は永久歯に比べて歯が薄く、質も弱いので虫歯が出来やすいのです。また永久歯に生え変わっても生え変わったばかりではまだ歯の質がしっかりとしていないため、虫歯になりやすくなってしまいます。
その為、短い間隔で定期的に通い、みてもらうことが大切だと言えるのです。
定期検診でブラッシング指導をしてもらうことで日々の歯磨きでの磨き残しが減りますし、定期的なフッ素塗布で虫歯予防をしてもらえます。
また先ほどお話したように、お子さんの歯は乳歯から永久歯へ生え変わりますよね。
生え変わりの段階で異常が見つかれば早めの対処が必要となるので、歯の生え変わりはこまめなチェックが必要になってきます。



まとめ

・子供の頃から歯の定期検診には通っておいた方が良い

・お子さんの定期検診は3ヶ月に1回の間隔で通うことが勧められている

・子供の歯は虫歯になりやすいため大人よりも短い間隔で通うことが勧められている

・虫歯予防や生え変わりをこまめにチェックしてもらうためにも定期検診には行っておいた方が良い

今回はお子さんの定期検診についてお話していきました。
子供だからまだ定期検診に行かなくてもいいのではないのです。むしろ子供だからこそ定期検診に行くことが大切だと言えるでしょう。
子供の頃から定期検診に通い、しっかり虫歯予防をしましょう。

2022.04.07子どもだけで虫歯予防できる?

歯科衛生士のふかまつです。

小学2年生(8歳)の息子の仕上げ磨きは今も継続して行っていますが、幼児の時と比べ毎日してあげることは難しくなりました。専門的な知識があっても、しっかり仕上げ磨きをしていても、私は家族に定期的に歯科を受診させるようにしています。

年に3回ほど医院に連れてきては、手磨きでは除去できない固まった汚れを歯科の機械を使ってしっかり落とし、フッ素で歯面をコーティングして、汚れの溜まりやすい溝はシーラント(予防処置)をしたり、と継続して専門的な管理をすることで虫歯のない状態を維持することができていると思うのです。

この6歳~12歳頃までの「混合歯列期」のガタガタ歯並びになると、歯の並びに段差ができるので食べたものが挟まりやすくなったり歯磨きがしにくくなったりと今まで以上に歯磨きが大変になっていきます。また歯茎を突き破って出てきた永久歯は完全に生え揃うまでの約1年間、歯のエナメル質がまだ成熟しきっておらず酸に弱いためすぐに虫歯になります。

そんな虫歯リスクの高まる6年間をこども一人で管理させるのは無理だと、子どもの時から虫歯が多かった私は断言できます。

家でフッ素入りの歯磨き剤を使って磨いていても、フロスや歯間ブラシでケアしていても、できるところには虫歯ができてしまうことを患者さんのお口の中で、そして自身の口の中で何度も体感しています。

仕上げ磨きができなかったり、自己管理に任せるしかない家族に定期的な歯科受診をさせることは、虫歯ゼロを目指す上で「大事なミッション」であると思っています。

 

 

 

2022.03.18歯科検診は何歳から?

こんにちは! 衛生士のながたです。

赤ちゃんに歯が生えてくると、「虫歯にならないかな?」「丈夫で健康な歯を育てるにはどうしたらよいのだろう。」と様々な疑問が思い浮かぶと思います。そこで、今日は赤ちゃんの「歯」について、お話をします。

虫歯の有無や健康な歯を維持するためには提起的な歯科検診が欠かせません。では、赤ちゃんはいつ頃から歯科検診を行なえばよいのでしょうか。
赤ちゃんは個人差があるものの、生後6ヶ月〜9ヶ月頃から歯が生え始めてきます。大抵の赤ちゃんは、まず下の歯の前歯が2本生えてきて、その後上の歯の前歯が2本生えてくることが多いでしょう。では、歯科検診も歯が生え始めた時期に行うのがよいのでしょうか。

赤ちゃんの歯科検診は一般的に生後1歳半検診が目安です。1歳半は奥歯が生え始める時期であり、また、離乳食が終わる時期でもあるので、この頃から虫歯チェックが必要であるタイミングだと捉えていただくとよいと思います。また、1歳半は奥歯か生え始める時期であり、その奥歯は虫歯のリスクが高まります。また、1歳半〜3歳は全ての乳歯が生え揃う時期でもあるので、定期的な検診が必要と言えるでしょう。

とはいえ、赤ちゃんの歯科検診は必ず1歳半を待たなければならないというわけではありません。
例えば、
①市販のジュースやお菓子を摂取することが多い
②乳幼児期の虫歯予防について知りたい
という方は、0歳からの歯科検診を行ってもよいでしょう。



市販のジュースやお菓子を摂取することが多いお子様さまは、虫歯のリスクが高い傾向にあるうえに、虫歯のできはじめは歯の色の変化もなく、痛みもありません。そのため、虫歯の早期発見という面では、早めの検診もオススメです。
加えて、お母さんお父さんがお子様の虫歯予防を知るために、0歳から歯科検診を行うというのも推奨されます。
歯が生える前や、生え始めの時期に歯医者さんデビューをすることで、お子様の歯が生えてからの口腔内ケアを事前に知ることもでき、お子様の健康な歯を守ることに繋がります。それだけでなく、赤ちゃんが口を触れられることに早い段階から慣れさせておくことで、歯医者さん嫌いを防ぎ、効果的な虫歯予防も期待できるでしょう。

そして、赤ちゃんの虫歯予防をするうえで欠かせないのがフッ素塗布です。
人には元々虫歯になりかけた歯を、唾液など力によって元に戻す力が備わっています。その力を強めてくれるのが、
フッ素です。
赤ちゃんの歯は大人に比べて弱く、自力で丁寧に歯磨きをすることもできないため、虫歯になりやすいと言えます。その赤ちゃんの歯を守るためにはフッ素塗布が必要不可欠です。
フッ素塗布は乳歯が生え揃う時期の1歳半頃から行うのがオススメです。

正しい知識と定期的な歯科検診、フッ素塗布で赤ちゃんの健康な歯を守ってあげましょう。